こどものころ、父の給料日前あたりの(お出かけする懐の余裕がない)日曜日になると我が家でよくやっていた家族ゲームが「味比べ」。
3つくらいの異なるメーカーの食品の味を食べ比べて言い当てるゲームだ。
このゲームをとおして同じものでもつくるメーカーによって味がかなりちがうものだということを知った。
たとえば、バター。
昭和の時代、雪印・明治・森永の3大乳業メーカーのバターが市販されていた。
我が家の「味比べゲーム」では、目隠しして試食したあと味のちがいを述べ、メーカーを言い当てることになっていた。
目を閉じて神経をとぎすまし、「塩味がつよいからコレは明治、コレは全体に味がぼんやりしているから森永・・・」なんて一丁前に言いながら、味のちがいを知った。
マヨネーズ編ではキューピー・味の素の味を比べたが、酸味のちがいがはっきりしていた。
粉末クリーム編では森永のクリープが雪印のクリーマなどほかを圧倒して美味しかったのも、同じ乳業メーカーなのになんでこんなにちがうの?と不思議だった。
インスタント・コーヒー編もやった。子どもはふだん飲ませてもらえなかったので、とりわけドキドキしたのを覚えているが、ネスカフェ・マクスウェル・あともうひとつどこだったか、3つのメーカーの味の違いを全問正解したのは子どもの私だった。
ま、わたしがやってることって "三つ子の魂百まで" といったところだが、
味覚は育て、鍛えるものなんだそう。
フランスでは三ツ星シェフたちが子どもたちに味覚について教えている。
↑ 日本でも帝国ホテル東京がこんなことはじめた。
子どものうちに味のちがいについて知ることは人生をより楽しく豊かにする、と思う。
コロナでステイホームないま、お子さんと一緒に手軽に楽しめる「味比べゲーム」、退屈したらやってみてください!