荒々しさと繊細さのマリアージュ、というより "成熟した関係" 。
パティシエの播田修さんの新作「thé thé」です。
お茶畑を上から見たシーンを表現したそうです。
上位0.03%しかない極上の抹茶を使ってつくられたケーキで
お茶畑の地層をモチーフにした断面は絵のよう。
大きめにカットした全断面をいっぺんに口に入れて食べるのがわたしのおすすめです。
いろいろな味と食感が、波のように次々とあらわれては溶けていきます。
播田さんは「ヒルトン東京」のエグゼクティブ・ペストリーシェフとして、テーマ性をもったアフタヌーンティーなど、ホテル界ではデザートビュッフェの "聖地" とも呼ばれるようなオリジナルな世界をつくりあげてきました。
このケーキ、実は「ALL FOR ONE」プロジェクトのため、極上の抹茶と合わせて食べるべく作られたものなのですが、個人的な感想を言わせていただくと、抹茶よりも濃いめに入れた力強いエスプレッソとよく合うと思います。
さらに言えば、お茶の時間のスイーツというより、しっかりしたフランス料理をコースで楽しんだ後の最後の至福のデザートとしてわたしは食べたい。
食べた後に飲むエスプレッソの味が、和菓子の後にいただくお抹茶のごとく、口中にまだ残っているこの「thé thé」の美味な余韻と溶け合って、からだ中に幸福感がふわっと広がり満ちるでしょう・・・(プロジェクト起案者の茶師・小山雅由さん、ごめんなさい!)。
「ヒルトン東京」もクリスマスです。