(1)の続きです。
こんな素晴らしい企画、どうやって生まれたのだろう? と思い、広報の北野さんにたずねてみたところ、商品開発を担当した責任者をご紹介いただけるとのこと。さっそくお会いしてきました。
料飲の企画を担当しているレストラン部マーケティング課長の平石理奈さん、です。
この企画が生まれたきっかけは?
「私どもがゲストと共感できる接点をつくりたいというところから生まれました」
いろいろお話をうかがうなかで何度も出てきたのがこの【共感】という言葉でした。
"ホテルとゲスト" との共感のほか、親と子ども、祖父母と孫など世代を超えた家族間での共感、そして、シェフと若手スタッフとの間の共感などなど、この企画はいろいろな共感を生み出しました。
「次世代の顧客に対して、今から "帝国ホテルの味" に親しんでいただきたい、舌を鍛えていただきたいということもございます」
当日は、味比べを通して、舌のどこでどんな味を感じるのか、舌の構造などを学んだり、魚一匹を余すところなく全部使い切るサスティナブルな料理などがライブで学べます。
未来の帝国ホテルのゲストを育てるこの企画、急がば回れ、遠回りのようですが真っ当な王道だと思います。
実はこれはフランスでは「味覚の授業」と呼ばれており、1990年から料理評論家とパリのシェフたちが、未来をになう子どもたちにフランスの食文化を伝えていこうと、フランス国内の小学校をまわって子どもたちに教えるプロジェクトが行われています。
ふと隣を見ると、うんうんと大きくうなづいておおいに "共感" し、熱心にメモ(たぶん【共感】という言葉だと思います…)していたのは広報の北野さんでした。
共感の輪が広がりそうな企画です。