(上の写真は平凡社刊の熊谷守一著「へたも絵のうち」の口絵より)
気に入ったホテルがあると、いったいどんな人が作ったのだろうとむくむくと興味がわくわたしだが、絵も同じ。
「画壇の仙人」といわれた熊谷守一の展覧会で、
この「宵月」という絵が200点以上の展示作品のなかからわたしの心の中に飛びこんできて離れない。
はて、どんな人なのだろうか?
52才頃から30年あまり自宅の外に出ず、日がな庭で石やアリをながめ、鳥や猫とたわむれてすごしていたそうで、
「石ころをじっとながめているだけで、何日も何月も暮らせます」という人。
そんな絵をみたあとは、帝国ホテルの「パークサイドダイナー」でランチ。
上高地帝国ホテルフェア開催中なのでテーブルマットは上高地のもの。
わたしはいつもここにくると食べるエビフライ・カレー。
昔はシンプルに、まっしろなお皿の上のご飯とエビフライだけで、小海老のカレーをかけて食べたが、わたしはそっちの方が好きだな。
そして、デザートはバナナとチョコレートのクレープ。
満席で混み合う店内でも、食べ終わった皿はすぐに下げ、水やコーヒーは常に目配りしていて、さっと注ぎ足す。これぞホテルのコーヒーショップというサービスで心地よくすごせた。
*ただいま国立近代美術館で熊谷守一の没後40年の回顧展を開催中。