パリでも屈指の高級ホテル「リッツ」。
かつてココ・シャネルが住み、
オードリー・ヘップバーン主演の映画「昼下がりの情事」
そして「おしゃれ泥棒」
などの映画の舞台にもなったシックなホテルである。
そこで今回の事件は起きた。
1月10日水曜日 午後6時。館内も照明を落としてイブニング仕様に切り変わったしっとりとしたカクテルアワー・タイム。武装した5人の強盗がホテルの宝石店に押し入り、ショーケースのガラスを斧でぶち割って5億円相当の宝石を奪い逃走したという、なんとも荒っぽい強盗事件。5人のうち3人はホテル前の広場で警官につかまったが、2人がスクーターで逃走した・・・。
さて、わたしの関心は、
そんなときにもしホテルに居合わせたとしたら、いったいどんな感じなのだろうか?
そのとき「ヘミングウェイ・バー」でディナー前のカクテルを楽しんでいたゲストたちは、1月12日付のニューヨークタイムズ紙によると、
「シナトラのシルクのように滑らかな曲が流れるなか、突然ガラスが割れる音が響いたんだ」
「モスコミュールを飲んでたときだったんだけれど、これはテロリストの襲撃だと思ったね。これからみんな伏せて、ひとりずつ殺されることになるかと思ったよ。
コリドールでは銃の音がしたとき、フランク・シナトラの曲が流れていてね、なんだか妙にシュールでデヴィッド・リンチの映画のワンシーンのようだったよ」
とけっこう緊迫感があった感じなのだが、一方、ホテルのスタッフはといえば、
AFP通信によると、
「大きな音が聞こえて、外では騒ぎになっているようだったけれど」
「通行人がホテルの中に避難してきて、強盗事件があったと教えてもらうまで、何が起きているかわからなかった」
それにしても、あまりの荒っぽい犯行手口と簡単に逃走したのがちょっと不思議。ホテルにもセキュリティスタッフがいるんだし、あのあたりは警官の姿もよく見かけるのに・・・。
ちなみにホテルのお隣は司法省。
・・・と書いたら、ホテルジャンキーズクラブの岡村さんがリッツに泊まったときに撮影した司法省の写真を送ってくれました。↓ コレです。
*リッツ・パリの写真はホテルの公式サイトからお借りしました。