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ホテルジャンキー村瀬千文とホテルにまつわるヒト・モノ・コト

一日中、巡り巡り、そして、伊勢丹のトイレで考えたこと。

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 きのうの朝は、鎌倉別荘地研究会に参加(上の写真は会場近くの御成小学校です)。地元の郷土史家の島本千也さんが主宰している研究会で、わたしも昨年から仲間に入れていただいている。

chifumimurase.hateblo.jp

毎回、いろいろな分野の講師の方がみえるのだが、きのうは鎌倉国宝館の方に鎌倉の文化に別荘族が与えた影響がいかに大きいかについてのお話を伺った。

たしかに、稲村ガ崎あたりの魚屋さんなど、店頭に伊勢エビなんかがふつうに並んでたりして、魚屋のオジさんの言葉遣いも、

「今日はヒラメがたいへん美味しゅうございます」

だとか、ちょっとほかとは違う。

お勉強のあとは母と待ち合わせ、お彼岸のお墓詣りのため東京は杉並区へ。

 

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古い禅寺で、とても静か。

が、しかし…

超々方向音痴の母、自分の家のお墓の場所がわからなくなり、迷いに迷う。水をいっぱいにいれた桶を持って、さまよい歩く母の後をついて歩きに歩き、疲れる…。 

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お寺で静か〜な時間を過ごしたあとは、一転して動。

大の雑踏好きな母のリクエストで、三連休でいつにも増して混み合う新宿の伊勢丹の北海道物産展へ。

「ここが行列の最後尾ですっ!」なんていう札を持って店員さんが叫んでいる会場は激混み。

いちおう状況をざっと把握し、「ちょっと待った、先にエネルギー補給を…」と母に提案。「ここ、にぎやかでいいね」(幼子の泣き声が響きわたり、人がいっぱい入っている)と母が選んだのは、元祖デパートの食堂な雰囲気がただようレストラン。

中華定食、1860円。 

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北海道物産展で、ソフトクリームを食べ、なつかしい故郷の買い物をいっぱい。

そして、トイレに寄って驚いた。

へたなホテル(ごめんよ、そんなホテルたち)よりも、よっぽど立派で掃除が行き届いて、使いやすいトイレ。

実にお客サイドのことを考えたつくりの秀逸なトイレだった。

ちょっと荷物を置きたいと思うときには、まさにそこに荷物置きがある。

洗面所で、いつもバッグや荷物を置きたいけれど、濡れたら困るので置き場に困っていたが、ここにはちゃんと、一段高くなった置き場がある ↓

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この伊勢丹というデパート、「売り場」のことを「お買い場」というそうだ。

売り手の側からではなく、お客さんの側から常にものごとを考えようという考え方に基づく。

その結果は、2016年度の全国百貨店店舗別売り上げ高ランキングで、ナンバー1。

 

ホテルよりも、ホテルらしさを感じた伊勢丹デパートのトイレだった。