この日は「@会」参加のみなさんは帰国日。
朝食をご一緒した古谷さんと「YMCA」で別れ、
さぁて、どこ行こうかなぁ、なにしようかなぁ・・・
なんにも決めてない旅先のまっしろな時間。
そんな自由な時間がわたしは大好きだ。
前日、セントラルの私房菜で四川ディナー会をした後、
みなさんと一緒にフェリーで九龍に帰って来た。
そうだ、きょうは逆に香港島から九龍を見下ろしてみよう!
ということで、
セントラルの「マンダリンオリエンタル」へ。
スーツケースを持って慌ただしくエレベーターに乗りこんで来た欧米人男性、
「Going up. 上ですけれど」というと
「とりあえず上がってから下がるから。実はまだ途中なんでね」
なんと、パッキングがまだ途中らしく、
スーツケースに手に持ってた衣類を詰め混んだりしている。
わたしが降りる直前に無事完成。
「OK! できた!」
「すごいわね、おめでとう!」
「君が見ててくれたおかげだよ」
ネクタイを締めながらウィンクしていた。
昼どきの「M Bar」は静まりかえっていた。
わたし以外に客はない。
「どこでもお好きな席にどうぞ」
「どこが一番眺めがいい席かしら?」
「それはもう、こちらの席が最高ですよ、マダム」
と椅子を引いてくれるバーテンダー。
誰もいないバーで
若いチャイニーズのバーテンダーとふたりきり、
静かな時間が流れて行く。
と、はるか彼方からスコールが近づいてくるのが見えた。
と思うまもなくセントラルの手前まで到達。
そして、あっという間にスコールの只中に。
叩きつけるような雨音に
ビートの効いたクラブ・ミュージックのBGMが重なる。
ひとりスコールと向き合う
マンダリンオリエンタルの
わたしの香港の時間。