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ホテルジャンキー村瀬千文とホテルにまつわるヒト・モノ・コト

「カジュアル」と粗雑、「フレンドリー」と馴れ馴れしい、その大きな誤解

トランプ大統領誕生のおかげで、何度も映しだされるニューヨークのトランプタワー界隈。そういえば、あの近くにすごくシックなグリーク・レストランがあったっけ、と思い出し、 久しぶりにギリシャ料理が食べたくなった。

そこで、昨年オープンしたばかりの東急プラザ銀座11階のモダンギリシャレストラン「THE APOLLO ジ・アポロ」へ。

11階から見下ろす銀座数寄屋橋交差点の眺めが楽しめる。

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予約は「一休」から。小誌「ホテルジャンキーズ」の人気企画のひとつで「食べるホテル日記」というコラムを15年に渡って計88回連載している、”ホテルを食べる女王” 島埜あき子さんが、一休のレストランプランはお得なので愛用しているとたびたび書かれていたので、初めて試してみた。ランチのコース料金が税込で3000円のところ、一休のプランはワンドリンク付きなので、その分税込で約1400円お得だった。

さて、オーストラリアのシドニー発ということで、カジュアルスタイル。

クロスはなしで、ペーパーナプキンにペーパーおしぼり。

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オーダーの際、サーバーの長い髪の毛が何度も垂れてくるのが気になったのと、メニューを持ち去る際にわたしの目の前に手をぐっと伸ばしてとって行ったのにはちょっとびっくりしたが、次々とでてくる料理はどれも美味しい。

ひよこ豆のディップ

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冷めないようにとピタブレッドをボール箱に入れてもってくる演出も楽しい。

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フェタチーズをのせたグリークサラダ。キュウリとトマトがとても新鮮で味つけもわたしの好み。

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メインにはBBQチキン グリークスタイルを頼んだ。チキンは薄〜いひときれが一人分なので、若者には量が少ないだろうと思うが、わたしには十分。

↓ これで二人分(すべてシェアスタイル)

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つけそえの野菜料理もチョイスで選べ、ベビーポテトのローストをオーダー。

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演出がおっと思わせ、とても美味しかったのが、デザートのレモンパイ アポロ・スタイル。

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最後の締めが美味しいと、満足度はぐっと上がるものだ。

料理はとても美味しかった、

けれど、

サービスはまるで X 。

カジュアルというより、失礼ながら粗雑。

ゲストから見えるベンチシートの下には、ダンボール箱が無造作に置かれている。

(置くにしても、せめてヤマトの伝票くらいはがしてもらいたい)

非日常な時間を楽しんでいた気分が一気に日常に戻される。

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ホテル界でもつねづね気になっているのだが、

カジュアル・スタイルとは、

肩肘はらない気楽なスタイルの楽しい演出ということであって、決してサービスが粗雑だったり、ラフだったり、粗かったりすることではないのだが、これがしばしば誤解されている。

同じように大きな誤解が多いのが、フレンドリーなサービス。

ゲストに対して、友だち気分でタメ口をきいたり、馴れ馴れしくすることをフレンドリーだと誤解しているところ、けっこう多いです。