ニューヨークタイムズ紙に「ウェディングス」という結婚の告知記事欄がある。
記事の内容は、新郎新婦が誰の子供で、どこの学校を出て、職業は何で、どこの会社のどんなポジションにいるか。まあ、言ってみれば、日本の結婚式でやるところの新郎新婦紹介のようなものだ。
わたしがこの記事を読む楽しみはひとえに
どこのホテルで結婚式を挙げたのか。
日本でも会場のホテルがどこなのかで新郎新婦のバックグラウンドが推しはかられるのと同様に、アメリカでもホテル名を聞くと、だいたいどういうクラスのどういうソサエティに属する人たちなのかがわかるらしい。
数日前も、朝、コーヒーを飲みながらいつものように「ニューヨークタイムズ」を読んでいると、
新郎新婦のおふたり。
一瞬「?」と思ったが、
記事にあるホテル名を見て「!」と納得。
そのホテルとは、「ペーパー・ファクトリー・ホテル」。
ある種の人びとのあいだではよーく知られているホテルである。
ニューヨークといってもマンハッタンではなく、川向こうのクイーンズ地区(トランプ大統領が生まれ育ったところ)のロングアイランドにあるブティックホテルで、
100年ほど前にラジオ工場として建てられ、その後は再生ペーパー工場として使われていた建物をリモデリングしたもの。
出自の工場らしさを前面に打ち出した”インダストリアル・スタイル”で、
本を使ったインテリアでも知られている。
が、このホテルがもっと知られているのは、こちら方面 ↓
最近、ホテル界では「ペットフレンドリー」とか「キッズフレンドリー」とか呼びたい客層に”フレンドリー”であることをアピールするのが流行っているが、このホテルの場合は「ゲイ・フレンドリー」。
ここだったら、温かく祝ってもらえる。
誰だってそんなホテルで式を挙げたい。
どうぞお幸せに・・・!
*「ペーパー・ファクトリー・ホテル」の写真は同ホテルの公式サイトからお借りしました。