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ホテルジャンキー村瀬千文とホテルにまつわるヒト・モノ・コト

760円のベシャメルソースを作ったホテルマンたち(2)@帝国ホテル

(1 - 実践編)の続きです。

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ハイ、お笑いコンビの●●です・・・というくらい、自然な掛け合いが楽しいこのお二人が、今回の新作プロジェクト、プロジェクトXならぬ、通称「タワープロジェクト」を担当したホテルマンです。

左側の下川さん(帝国ホテルキッチン 料理長)、テレビなんかにも出られていたので見覚えがある方もいらっしゃると思いますが、「レ セゾン」をはじめ、「フォンテンブロー」や「プルニエ」、「チチェローネ」(開店当時のシェフ)などオールドファンにはなつかしい、今はなき名レストランでシェフを務めた生粋の帝国ホテルの味を継ぐシェフです。

そして、右側の塩野谷さん(帝国ホテルキッチン 営業部次長)。シニアのホテルジャンキーのみなさんなら、「コーヒーハウス さいくる」、「フォンテンブロー」、「レインボールーム」などで帝国流のスマートなサービスを受けた経験がある方も多いのでは?

●「コース仕立てにする」

今回のポイントは、「コース仕立てにする」ということ。ホテルに来られない方も、自宅で前菜・スープ・メイン・デザートというコース仕立てで「帝国ホテルの味」を楽しめるように、ということで商品構成が考えられました。
利用者のみなさんがご自宅でこちらの冷凍食品を使って作ってみた「マイ・コースディナー」をアップできるインスタとかコンテストなんかあったら、楽しいですね!

●「ホテルらしいスープ」

さて、「ホテルらしいスープ」ってなんだろう?
というところから議論は始まりました。
「ホテルに来ないと食べられない味」・・・ということで最終的に選ばれたのは、

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【オマール海老のビスク】2,160円 と

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【オニオンスープのパイ包み焼き】1,300円。
実は、今回は選にもれた●●のスープ、わたしの大好物で、わたしだったら絶対に買いたい! ということで、ぜひ次回、お願いします!

●えっ!というくらい簡単な美味しい解凍の仕方

今回、お話をお聞きしてちょっと意外だったのが、美味しい解凍の仕方を伺ったとき。
下川さん「お湯で湯煎してください」
えぇ〜っ?! それだけでいいんですか? 自然解凍した方が美味しいとか、急ぐときは流水でまず溶かして、とか、そういう解凍技の必要はまったくなしですか?
下川さん「ハイ、いりません」
冷凍技術も進歩し、ずいぶん変わったようですね。ちなみにこちらの「帝国ホテルキッチン」という会社は、冷凍食品のニチレイが共同で設立した会社です。

●いちばん大変だったのは?

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コレです ⇧

「想像を絶する問題がありました」
と重々しくおっしゃるのは、塩野谷さんでしたが・・・。

商品化するにあたってぶつかったのは、調理の問題ではなくパッケージ問題。
商品表示の際に量が多い順に表記しないといけないとか、いろいろ細かいルールがあるのですが、野菜はすべて手切りのため、すべてが同じというわけにはいかず微妙に重さが違ってしまうので苦労したそうです。

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●取材を終えて
コース全部をそろえるとなると、けっこうなお値段になるので、これはという好きな一品に、美味しいパンやサラダなどを加えて【マイ・コースディナー】を作ってみては?

以下、わたしのおすすめ。

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【黒毛和牛のハッシュドビーフ】2,100円 なんかは、自分で材料そろえて作るよりずっとお値打ちです。

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【アスピック ド レギューム 〜野菜のゼリー寄せ〜】1,420円
これは、冷凍庫に入れておくと、急なお客様なんかのときに「おおっ!」と言わせられる一品です。