ロンドンの「ザ・サヴォイ」(ただいま営業中止中)のサイトのトップページです。
世界では多くのホテルが営業中止となり、レストラン・スパ・フィットネスなどはほぼすべてクローズ、サービスの制限を余儀なくされています。
そんなホテル界の " 今 " を
ホテル情報誌「ホテルジャンキーズ」139号(4月25日発行)では特集で " 緊急レポート " しました。
「特集 新型コロナウィルスで、今
世界のホテルはどうなっている?」
取材中、暗いニュースばかりでホテルジャンキーとしてはほんとうに胸が痛みました。
しかし、その一方で、ホテルが、今、社会のためにできることを考え、力強く実行しているホテルもありました。
そんなちょっと心が明るくなるニュースを、次号の記事からも一部抜粋し、ひと足先にご紹介します。
●フォーシーズンズ・ホテルズ
4月15日、イースター休暇の週末に、「フォーシーズンズ・ジョルジュV」のシェフたちがパリの子供病院で働く医療従事者たちのために170人分のランチを作った。
●ローズウッド・ホテルズ&リゾーツ
バンコクの「ローズウッド・バンコク」では、新型コロナウィルス前線で働く医療従事者へ必要物資を供給する「ローズウッド・バンコク・オン・ザ・ムーブ」プロジェクトを始動。新型コロナウィルスの影響により物資や食品を必要とする団体や施設へホテルの専用トラックにて供給。期間は4月17日から5月4日までで、フェイスマスク、 ホテルのリサイクル液体石鹸などのほか、 ホテルのシェフたちが作る800箱以上の「オン ・ ザ ・ ゴー」フードボックスをバンコク市内の18ヶ所の施設に配送する。また、ホテルの料理チームは、 豚肉と野菜の蒸しパン、 フィッシュケーキ、 タイ風ホットドッグ、 ルージャモ(中華風ハンバーガー)、 ベルジアンワッフル、 クッキー、 マフィンなどの「コンフォートフード」を提供する。
●インターコンチネンタル・ホテル・グループ
4月16日、新型コロナウィルス前線で働く医療従事者のために、勤務先の近くにある同グループ傘下のホテルを彼らが休養したり、リチャージのために利用できるよう、アメリカ国内で4000軒のホテルを無料で提供することを決めた。また、4月17日、世界各地70ヶ国以上において、グループ傘下のホテルのオーナーやパートナー会社の協力も得て、ホテル周辺に住んでいる地域住民のなかで食料の調達に困難がある人たちのために食料を提供する。各地にすでにあるフードバンクのインフラを利用して行う。
4月9日、新型コロナウィルスの最前線で働く医療従事者のため、傘下ホテルの客室の提供、子供の育児援助、食事の提供、メンタルヘルスケアなどの援助を行うことを決めた。4月始めには、さっそくニューヨークの『ルネッサンス・ニューヨーク・タイムズ・スクエア』と『ジ・アルゴンキン・ホテル・タイムズ・スクエア』において近隣の医療施設で働く医療従事者に無料で宿泊を提供した。
●アコー・ホテルズ
4月8日、オーストラリアとニュージランドにおいては最大のホテルオペレーターの同チェーンは、新型コロナウィルスが感染拡大している状況において、傘下のホテルを「シェルター」として地域社会に対して提供することを決めた。対象となるのは、前線で働く医療従事者、ホームレスや社会的弱者、危険にさらされている家族、海外から帰国後14日間の隔離生活に入らねばならない人で、宿泊の提供のみならず、心のケアも行う。さらに、傘下の各ホテルでは地元の病院の医療従事者に食事の提供をしたり、子連れで隔離生活を送っている家族のためにジャングルジムプレイマットやベビー遊具を提供するなど、それぞれ独自に対応している。
そう、ホテルにできることはいろいろあります。