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ホテルジャンキー村瀬千文とホテルにまつわるヒト・モノ・コト

実はわたし、「お・も・て・な・し」が苦手です。

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先日行ったレストランで、サービススタッフが尋ねもしないことを次から次へと語って止まず、そういうのを望んでなかったわたしは早くやることだけやって去ってほしいと切に願って目で訴えたつもりだったが、願い届かず最後まで続き、疲れて帰ってきた。

こういうのは両者間のミスマッチなので、料理は気に入ったけれど、もう行かない。

 東京オリンピックにも、滝川クリステルさんにも、何の恨みもないのですが、

実はわたし、

「おもてなし」というものが苦手です。

再訪の際、前回オーダーしたのとおなじものを出してきて、

「ほら、あなたが好きなの、コレでしょ? ちゃーんとわかってますからね〜」とか。

「わたくしどもではね、こういう ”サービス” をね、させていただいているんですよ。どうです、すごいでしょう?」とか。

これみよ顔でやられるのがすごく苦手。

だから、

「おもてなし」を売り物にする旅館などで、客がありがたがるのが当たり前という感じで「女将のご挨拶」とかされるのはすごく苦手、というか、遠慮したい。

かつてある旅館で、「15分後に女将がご挨拶に参りますので」と、お風呂に出かけようとしたわたしたちをスタッフが部屋に止めに来たことがあった。

意味がわからず、「これからお風呂に行きますので」と返すと、「女将のスケジュールがそこしか空いてないんです、大変お忙しい方なので」と言われて呆然としたことがある。

お・も・て・な・し」というと、何か特別にプラスしてすることでそれが良いサービスなのだという風潮があるが、わたしなどは困ったなと思う。

「何もしないこと」というのがリゾートでの過ごし方で流行ったとき、「何もしない過ごし方というのを、わたし、一度してみたいんですが、何をしたらいいのですか?」と真顔で問われて困ったことがある。

が、「わたしたち、おもてなしをしてるんですけど、わかってますよね?」と問われるのも困る。

黙ってやってほしい、

もし、

やるのなら。