中国の安邦保険集団が、今年の3月に米サンディエゴにある名門「ホテル・デル・コロナード」を含む16軒のアメリカの高級リゾートを買収をすることで合意したという記事を以前にも本ブログで書いたが、
このうち「デル・コロナード」の買収に「NG」が出された。
10月22日付の「Bloomberg ブルームバーグ」が、売却に関することは非公開となっているため「匿名を条件に話した関係者」の話として書いている記事によると、
その理由は「安全保障上の問題」。
対米投資がらみの安全保障問題をとり扱う対米外国投資委員会(CFIUS)が大いなる懸念を示したらしい。
このホテルの近所というか、ホテルを挟んだ両側に、アメリカ海軍のコロナード海軍基地があり、そこに国家安全上、重要な施設があるらしい。特殊任務を担う海軍シールズの訓練基地もある。
そんなわけで、約10億ドル(約1,040億円)と推定される取引がご破算になった。
そんなの売る前にわかってたことじゃないかと思うが、いったいどんな事情があったのか。中国政府が、そこにホントにそういう非常に重要施設があるのかどうか、アメリカ側を試すためにやったのかどうか。
真相はわからない。
<以下、関連記事です>
安邦保険集団の次なるターゲットはインターコン?!
ウォルドルフ=アストリア・ホテルが…またまた安邦保険集団が…。
スターウッド買収をあきらめた安邦保険集団の謎
ホテル王をねらう男達の「借景」効果
二転三転四転…スターウッドの買収にこだわるチャイナマネーの謎
*2点の写真は Hotel del Coronado のサイトからお借りしました。