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ホテルジャンキー村瀬千文とホテルにまつわるヒト・モノ・コト

築地のお寿司屋さん選びは、ホテル選びにも似て…。

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築地市場に近いところにしばらく住んでいたので、築地市場は早朝の散歩コースのひとつだった。場内・場外、くまなく踏破し、一帯のお寿司屋さんもひととおり食べ歩いた。

築地に近いというと、じゃあ、お寿司を食べに連れて行って!と言う人も多く、いろいろ案内した。

そうしたとき、店選びに際してわたしが尋ねる質問が、どうやらわたしがホテル選びを頼まれたときにする質問内容と同じらしく、「貴女はお寿司屋さんもホテルも、同じ観点で選ぶのですね」と笑われたことがある。

そう言われて初めて気づいたのだが、人が満足したと感じる(この満足度をホテルジャンキー用語ではハートの数で評価する)のは、その時、自分が求めていたことが満たされるときだ。だから、まず相手の条件、状況(本音)をよく知るところから、わたしのお店選びははじまる。

なんだかんだと言いながら、実際のところは有名性を求める人には、知る人ぞ知るような名店よりも、誰に言ってもわかるメディアでよく紹介されている店を案内した方が喜ばれる。これは、ホテル選びでも同じ。

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さて、先日の「お客」83才女子は、とにかく注文の多い客。知らない人(板前)と話したりするのは嫌い、いちいち注文しながら食べるのはめんどうでいや、したがってカウンターのお店はすべて却下。味はいいがお店のきれい度はいまいちで…というようなお店もダメなので場内の店も却下。

センスよくこぎれいな店で、適度に混み合った店内のテーブル席で、どっしり落ち着いて座って、マイペースで食べたい、そんな注文の多い「お客」を今回、ご案内したのは、場外の交差点にある「寿司岩」。好き嫌いが多い「お客」が注文したのは、「トロ入り鉄火丼」2600円。 亡き父が病床で最後の最後に「ああ、食べたい!」と言ってたのが、コレだった。

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窓を背に店内を見わたす席に座った「お客」は、第一声が「ごはんがおいしい!」と、まあ、とりあえずご満足いただけたもよう。

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デザートのアイスクリームもほどよい量。なによりも盛り付けが、日本らしくきれい。

本日の「お客」にとって、この日のランチは、とりあえず合格ラインのハート3・5くらいってとこでしょうかねぇ。