もくもく、もくもく、それぞれ好き勝手に作業しながら、たまに雑談。
それを「もくもく会」って言うんだそうです、わたしもつい最近知りました。
先日、六本木でアフリカ&ビットコイン会議に参加した際、「もくもく会、来ませんか?」と当日の講師でビットコイナーの本間さんに誘われ、なんだかわからないけれど、なんか名前がおもしろいので、好奇心のおもむくまま、行ってきた。
メンバーにはハッカーなんかもいると言うので、きっとオタクがいっぱいいるんだろうな、と浮かないようにオタクのユニフォームと言われているダウンベストを着て行ってみたら、スーツもいれば、ジャージもいる、のいろいろ混在。決して目を合わせないで話す純オタク系の人もいれば、社交的ないかにもビジネスマンな人も。
が、しかし、「それはデフォルトにしましょう」などという会話がふつうにされる。ちなみに、このデフォルトという言葉、初期設定というIT用語で、私がビットコイナーたちとの会話で学んだ言葉のひとつ。
でも、見まわすと使っているPCは私と同じ MacBook Air なのが訳もなくうれしくて、「なんか、私もプロっぽい」と言うと、オタク系の方々がそろってみんな片頬だけで笑っていた。
みんな下向いてもくもくと作業しているので、途中たいくつになり、「見てもいいですかぁ?」と回って歩くも、画面はプログラムらしき数式の羅列。
「それって、プログラムっていうのですか?」
「ハイ、そうですけど」
「プログラム作ってるんですか?」
「プログラムって、作るものですけど」
とムッとされた。
そんななか、なんと、なんと、
「ムラセさんって、ビットコイン向いてるかも」と言われた。
メンバーのひとり今井さんが、AI技術を応用して開発した色彩認識プログラムを使ったサイトを見ていたら、赤で検索したのにもかかわらずいくつかグレーにものが出てきたケースを発見し、ひとりこだわって「もくもくと」30分ばかりその共通性を探っていたときのことだ。
そういう「こだわり」性分がビットコイン界には向いてるんだそうだ。
とすると、ホテルジャンキーって、みんな向いてるのかも。
ところで、鎌倉は先端のクリエイティブ系IT関係者が多い。
鎌倉オフィスの物件を探していたときに不動産屋さんが教えてくれたところによると、特に、稲村ガ崎界隈が多いらしい。そう言われてみると、カフェなどでひとりラップトップに向かって「ひとりもくもく会」をやっている人をよく見かける。
極楽寺の坂の下に抜ける急な坂道をのぼって行くと、突然視界が開け、パッと海に出会うポイントがある。ここが好きでよく散歩に出かけるのだが、坂の下の海沿いに小さなさりげないカフェがある。カウンター席のストゥールに横座りして足をぶらぶらさせながら(リラックスしたときの私の癖らしい)、ガラス越しに海を眺め、ハンバーガーやフィッシュ&チップスなんかを食べていると、心はアメリカの西海岸、サンタモニカあたりに飛んでいく。
あ、ビットコインってなんだか知らない方。
小誌「ホテルジャンキーズ」108号(2015年2月25日発行)の「特集 ホテルでビットコイン 〜仮想通貨が示す次世代の旅のスタイル」を読んでください。
http://www.hotel-junkies.co.jp/publishing/sub/bookcellar/hj/hjmag108.html
ここで「未来から来たトラベラー」として登場したディーン君が、現在小誌で「ビットコイナー、ディーンのSF日記」を連載中です。